2015年 08月 09日
紙が風邪をひくとは?
アルシュはサイジングにゼラチンを使っているということだ。 ゼラチンってに「にかわ」のことで、純度の低い「にかわ」を使っているせいか紙が臭~い。最初は何となくその臭いが厭だったが使っているうちに気にならなくなった。
初めて聞いた時は、紙が風邪をひくと紙が鼻水を垂らすのかと一瞬おバカなことを想像したが、紙に施してあるサイジングの効果が薄れるということらしい。高温多湿などのような紙にとってはものすごく居心地の悪い環境に長期間置くとこうなるそうだ。 それにしてもいったい誰が「風邪をひく」なんて表現を使い始めたのだろう? もうちょっと誰にでも想像できるいきな表現があったろうに・・・
紙が風邪をひいた状態、つまりサイジングの効果がなかったらどうなんのか?
画仙紙というにじみ止め処理がしていない紙と一般の水彩紙に絵具を垂らして比べてみた。
画仙紙の方は絵具の吸い込みがやたらと早い。絵具の水分がすーっとしみこんで後に顔料が残るって感じ。つまりにじみが出来易いってことか・・・ 方や水彩紙のほうは絵具がしばらく紙の上に留まってる感じ。ということは紙の上で混色や水筆をつかってぼかしがやり易いということになる。 サイジングをしてある紙の上では絵具を転がし易いのだ。
画仙紙はにじみを生かした描き方があるし、サイジングの強弱は描き手の好みもあって一概には良し悪しを問えない。市場には多種の水彩紙が出回っているが、それぞれに個性があり自分と相性の合う紙に出会うには相当時間がかかるか、一生出会えないかも。
自分の方から紙に合わせる(つまり妥協する)手もありか・・・これってうちのかみさんの時と同じじゃんか。(笑)
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by beingoncloud9
| 2015-08-09 21:47
| 透明水彩画
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